人間の意識は、季節によって自然に変動しています。
これは単なる気分の問題ではありません。
心理学でも「季節性情動障害(SAD:Seasonal Affective Disorder)」という概念があり、特に季節の変わり目には心のバランスが崩れやすくなることが、研究によって明らかにされています。
夏は活動期で、冬は休眠期、そして春と秋で心のバランスが異なります。
この季節の切り替え時期は、活動と休息のリズムが交差し、意識が不安定になりやすい「変動期」にあたります。
春には特に心身の不調が表面化しやすくなります。
これは環境の変化に心が追いつかず、無力感や抑うつ状態が起きやすくなります。
現実の変化に意識が適応しきれず、心身のバランスが崩れると、躁うつ病やうつ病といった形で症状が現れるリスクが高まります。
特に、もともと潜在意識と顕在意識のバランスが崩れやすい体質を持つ方は注意が必要です。
急激な人生の変化によって意識のアップダウンが激しくなり、その状態が繰り返されると、脳のホメオスタシス(恒常性維持機能)が「不安定な状態」を通常モードとして記憶してしまいます。
一度ホメオスタシスに誤ったバランスが定着すると、自然回復が難しくなり、慢性的な躁うつ傾向を抱えることになりかねません。
さらに、春や秋の不安定な時期に、短時間で強力なヒーリングを受けると、意識が急激に揺さぶられ、かえって躁うつ的なアップダウンを引き起こしてしまうことがあります。
だからこそ、変化を穏やかに促していく「長期型のヒーリング」が、安全であり、本質的な回復へと導くのです。
では、どうすれば本来のバランスを取り戻すことができるのでしょうか。
まず第一に大切なのは、自然界のリズムに自分を合わせることです。
自然界では、どんな大樹も一晩で天高くそびえることはありません。
目に見えない土の中で、ゆっくりと着実に根を張り続けていきます。
人間の心もまた、同じです。
躁うつ病やうつ病、トラウマなど、精神的に社会生活が難しくなってしまったら、家にジッと閉じこもるのではなく、自然豊かな土地に住み、自然界のサイクルに合わせてゆったりと生活をした方が、本来の人間の機能が回復していきます。
眠くなったら眠り、目が覚めたら起きる。
お腹が空いたら食事をとり、太陽の光を浴び、風を感じながら散歩をしたり、草の香りを吸い込み、木陰でボーッとしたり、ゆっくりのんびりと、潜在意識が求めるままに過ごしていきます。
こうした自然に合わせたサイクルで過ごすことは、心理学的にもとても効果的であることがわかっています。
自然に触れることで、自律神経系のバランスが整い、ストレス耐性を高める脳内ホルモン「セロトニン」の分泌が促進されます。
そうやって社会のルールや時間に左右されない環境で、自然界のサイクルに合わせ潜在意識が求めるままに、一年を通して「ゆっくり生きる」ことができると、精神が安定していきます。
躁うつ病は「性格の問題」ではなく、躁うつ病、うつ病など精神的に落ち込みやすい傾向を持っている人というのは、顕在意識と潜在意識のバランスが崩れやすい傾向にあります。
トラウマなどで後天的に躁うつ病やうつ病などになってしまう人もいますが、多くの場合、生まれ持った「顕在意識と潜在意識のバランス」の崩れやすさが原因です。
以前、長年うつ状態だったお客様の、誕生~1年ほど「顕在意識と潜在意識のバランス」を強化して安定させる施術を受けて頂いたところ、徐々に精神的な変化が起こり始めました。
この方は、極度に顕在意識が強く働いてしまうことで、日常の些細なことまで過剰に考えてしまい、不安や恐怖を膨らませる傾向がありました。
そこで、現在の状況を改善するのではなく、過去に遡り、誕生~1才の頃にヒーリングをおこないバランスを強化させたところ、パラレルワールドが変化し、現在の精神バランスがかなり改善されました。
もっと長期的に施術すると、なお好いのですが、それでも1年間施術を続けたことで、「なんとなく不安が減った」「小さなことを気にしすぎなくなった」「感じ方が変わった」と、ご本人も心理的な変化や精神的な安定を実感したそうです。
現在の自分や数年前の自分に施術をすることも一つの手段ではありますが、もっと根本的な原因となっている部分に働きかけることで、そこから派生する様々な問題を最小限に抑えることが期待出来ます。
人間の意識の問題は、「今この瞬間」だけを見ても解決できるものではありません。
むしろ、「どこからこのバランスの崩れが始まったのか」を探り、そこに対して長期的に働きかけることで、根本的な原因を解決へと導いていきます。
あなたはこの春、心のバランスを崩してはいないですか?
※本記事は、医学的な見解や診断を目的としたものではなく、病気の治療をうたうものでもありません。スピリチュアルな観点に基づく個人的な感想としてお読みください。